マクラーレン・MP4-23

マクラーレン・MP4-23
イギリスGPにてMP4-23をドライブする ルイス・ハミルトン
イギリスGPにてMP4-23をドライブする
ルイス・ハミルトン
カテゴリー F1
コンストラクター マクラーレン
デザイナー パディ・ロウ
(エンジニアリングディレクター)
ニール・オートレイ
(デザイン、ディベロップメントディレクター)
ティム・ゴス(チーフエンジニア)
ダグ・マッキーナン
(チーフエアロダイナミシスト)
先代 マクラーレン・MP4-22
後継 マクラーレン・MP4-24
主要諸元
シャシー カーボンファイバー/アルミニウム ハニカム コンポジット
サスペンション(前) アジャスタブル ダブルウィッシュボーン
サスペンション(後) アジャスタブル ダブルウィッシュボーン
エンジン メルセデス・ベンツ FO 108V 2.4 リッター V8 NA, 19,000 RPM Limited ミッドエンジン
トランスミッション マクラーレン製, 前進7段 + 後進1段 セミAT
燃料 モービル 無鉛(5.75% バイオ燃料)
タイヤ

ブリヂストン ポテンザ
エンケイホイール

初戦 = 2008年オーストラリアグランプリ
主要成績
チーム ボーダフォン マクラーレン メルセデス
ドライバー 22. イギリスの旗 ルイス・ハミルトン
23. フィンランドの旗 ヘイキ・コバライネン
コンストラクターズタイトル 0
ドライバーズタイトル 1 ルイス・ハミルトン2008年
出走優勝ポールFラップ
18683
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マクラーレン・MP4-23 (McLaren MP4-23) は、マクラーレン2008年のF1世界選手権に投入したフォーミュラ1カー。マクラーレン・レーシング・デザインチームによって設計された。

MP4-23

MP4-23の開発には前年のスクーデリア・フェラーリに対する産業スパイ疑惑によってFIAの査察を受けた。

MP4-23は前年のMP4-22の発展型であるが大きな改善点もいくつかある。サイドポッド下部の絞り込みは更に激しくなり、サイドポッドの開口部とチキンウィングの形状は見ただけでは分からないほど複雑になっている。昨年の弱点は、リヤタイヤに厳しかったことである。これに対応すべく、フェラーリのF2008とは逆に、リヤタイヤをより後方に配置することでホイールベースを伸ばした。リヤウィングの効率を上げるために、ブリッジウィングは標準装備されている。ブリッジウイングにはスリットが設けられ、ダウンフォース発生型となっていた。

チキンウィングからチムニーダクト、サイドポッドフェンスにかけては一体化し、リヤへ整流された空気を流す事が出来る。

2008年シーズン

フェルナンド・アロンソの離脱によりエースドライバーとなったルイス・ハミルトンは、伝統のモナコGPや地元イギリスGPなどを制し、シーズン5勝を獲得。6勝のフェリペ・マッサとドライバーズタイトルを争い、最終戦ブラジルGPの最終ラップで辛うじて5位に滑り込み、マッサを1ポイント凌いでチャンピオンに輝いた。マクラーレンとしては1999年ミカ・ハッキネン以来のタイトル獲得となった。

F1最年少チャンピオン(当時)となったハミルトンだが、シーズン唯一のリタイアとなったカナダGPでは、ピットレーン出口の赤信号に気付かずキミ・ライコネンに追突。ベルギーGPではトップチェッカーを受けながら、シケインショートカットにより3位に降格された。日本GPではスタート直後の多重接触事故のペナルティーを受けるなど、ドライビングマナーが問われた。

チームメイトのヘイキ・コバライネンハンガリーGPで初優勝を果たしたが、それを含め表彰台獲得は3回のみだった。コンストラクターズタイトルはフェラーリに次ぐ2位となった。

スペック

カナダGPにてヘイキ・コバライネンがドライブするMP4-23

シャーシ

[1]

エンジン

  • エンジン名 メルセデス・ベンツFO108V
  • 気筒数・角度 V型8気筒・90度
  • 排気量 2,400cc
  • 最高回転数 19,000回転(レギュレーションで規定)
  • 最大馬力 750馬力以上
  • ピストン口径 98mm
  • バルブ数 32
  • スパークプラグ NGK
  • 燃料・潤滑油 モービル

記録

No. ドライバー 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 ポイント ランキング
AUS
オーストラリアの旗
MAL
マラヤ連邦の旗
BHR
バーレーンの旗
ESP
スペインの旗
TUR
トルコの旗
MON
モナコの旗
CAN
カナダの旗
FRA
フランスの旗
GBR
イギリスの旗
GER
ドイツの旗
HUN
ハンガリーの旗
EUR
欧州連合の旗
BEL
ベルギーの旗
ITA
イタリアの旗
SIN
シンガポールの旗
JPN
日本の旗
CHN
中華人民共和国の旗
BRA
ブラジルの旗
2008 22 イギリスの旗ハミルトン 1 5 13 3 2 1 Ret 10 1 1 5 2 31 7 3 12 1 5 151 2位
23 フィンランドの旗コバライネン 5 3 5 Ret 12 8 9 4 5 5 1 4 10 2 10 Ret Ret 7
  • ドライバーズランキング
    • ルイス・ハミルトン 1位
    • ヘイキ・コバライネン 7位

MP4-23K

合同テストにデビューしたMP4-23K。新レギュレーションに適合したフロントウイングをテスト中

MP4-23Kは2009年用のマシンであるMP4-24が登場するまでテストで使用された。2009年から解禁されるKERSを搭載し、バージボードなどのパーツは取り外されていた。11月18日バルセロナ合同テストでデビューしたが、いきなりKERSからのオイルリークに見舞われてしまった。

12月15日には2009年レギュレーションに適合する扁平なフロントウイングと、それにあわせてデザインし直されたフロントノーズもテストした。オリジナルのMP4-23に比べてノーズは太いのが特徴。

脚注

ウィキメディア・コモンズには、マクラーレン・MP4-23に関連するカテゴリがあります。
  1. ^ McLAREN'S FIRST GRAND PRIX WIN: 40 YEARS ON
イギリスの旗 マクラーレンF1チーム
チーム首脳
主なチームスタッフ
  • イギリスの旗 ピーター・プロドロモウ (テクニカルディレクター{空力})
  • イギリスの旗 ロブ・マーシャル(英語版)
  • イギリスの旗 ニール・ホールディ(スウェーデン語版)
  • イギリスの旗 ピアーズ・シン (エグゼクティブディレクター・オペレーション)
  • イギリスの旗 ニール・オートレイ (デザイン開発部門責任者)
  • 日本の旗 今井弘 (ディレクター・レースエンジニアリング)
現在のドライバー
F1車両
1966年 -
1980年
1981年 -
2016年
2017年 -
現在のPUサプライヤー
現在のスポンサー
  • ※役職等は2024年3月時点。
  • 過去のチーム関係者
主な関係者
創設者
チーム首脳
主なスタッフ
主なF1ドライバー
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
※年代と順序はマクラーレンで初出走した時期に基づく。 ※マクラーレンにおいて優勝したドライバーを中心に記載。太字はマクラーレンにおいてドライバーズワールドチャンピオンを獲得。斜体はマクラーレンにおいて優勝がないものの特筆されるドライバー。
  • F1以外のレース車両
Can-Am
  • M1A(英語版) (B, C)
  • M6A(英語版)
  • M8A(英語版) (B, C, D, F)
  • M12(英語版)
  • M20(英語版)
F2
  • M2A(英語版)
  • M4A(英語版)
F5000
  • M3A(英語版)
  • M10(英語版)
  • M18(英語版)
  • M22(英語版)
  • M25(英語版)
USAC/CART
  • M15(英語版)
  • M16(英語版) (A, B, C, C/D, D, E)
  • M24(英語版)
GT
  • ※レース用車両 / サーキット走行専用車。
  • 過去のF1関連組織
タイトルスポンサー
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