A2100

A2100とは、1990年代以降にロッキード・マーティン・スペース(英語版)が生産している静止通信衛星向けの衛星バスである。A2100バスを利用した最初の衛星AMC-1(英語版)は1996年8月9日に打ち上げられた[1]

A2100は通信衛星の様々なニーズに対応している。それには、Kaバンドを使ったブロードバンド通信やブロードキャストCバンドやKuバンド機材を使用した固定衛星サービス、Kuバンドでの高出力の直接ブロードキャストサービス、UHFLバンドSバンド機材を使用したモバイル衛星サービスなどが含まれる[2]。その用途は通信衛星にとどまらず、気象衛星GOES-Rや測位衛星GPSブロックIIIAでも利用されている[3][4]

姿勢制御と推進

A2100衛星バスの姿勢制御システムは、リアクションホイール[5]、小型の一液式ヒドラジンエンジンからなる。ヒドラジンは直径0.90メートルの中央タンクから供給される。中央タンクは顧客の求めに応じて最大2.0メートルの長さまで選択できたが[6]、後に最大2.55メートルまで選べるようになった[7]

アポジエンジンとしては、ヒドラジンと四酸化二窒素を使用する二液式ロケットを使用する。ヒドラジンは前述の中央タンクから、四酸化二窒素は直径0.54メートル長さ最大1.65メートルのタンクから導かれる[8]。軌道の維持は小型のヒドラジンエンジンとイオンエンジンで行う[9]

参考文献

  1. ^ “First Lockheed Martin-Built A2100 Communications Satellite Marks 15 Years of On-Orbit Operations”. Defense & Aerospace Week (Paid subscription required要購読契約) (2011年9月21日). 2014年6月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年11月12日閲覧。
  2. ^ "Lockheed Martin: A2100" Archived 2013-09-30 at the Wayback Machine.
  3. ^ Kline, Allan (1997年6月3日). “Lockheed Links Up with Intersputnik in Space”. Washington Times (Paid subscription required要購読契約). https://www.questia.com/read/1G1-56801137/lockheed-links-up-with-intersputnik-in-space 2013年11月12日閲覧。 
  4. ^ "Lockheed Martin: A2100"
  5. ^ "Global Positioning System III overview and contractors"
  6. ^ "ATK SSI P/N 80395-1 Datasheet"
  7. ^ "ATK SSI P/N 80443-1
  8. ^ "ATK SSI P/N 80405-1 Datasheet"
  9. ^ "Lockheed Martin-Built A2100 Satellites: Over 400 Cumulative Years In Orbit And Counting"