2019年のMLBドラフト

2019年のMLBドラフト（英語: 2019 First-Year Player Draft）は、メジャーリーグベースボール (MLB)の第60回ドラフト会議で、2019年6月に行われたファースト・イヤードラフト（アマチュアドラフト）である。 2018年のMLBで最下位のボルチモア・オリオールズが全体1位の権利を得た。オリオールズは全体1位で捕手のアドリー・ラッチマンを指名した。捕手が全体1位指名を受けたのは2001年のMLBドラフトのジョー・マウアー以来18年ぶり7回目。2018年のワールドシリーズで優勝したボストン・レッドソックスの1巡目指名権の順位は、ぜいたく税の重さによるペナルティーの影響で33位から43位に変更された[1]。

1巡目全体2位でカンザスシティ・ロイヤルズから指名されたボビー・ウィット・ジュニアは、1985年のMLBドラフトで全体3位指名された父のボビー・ウィットと合わせると親子での歴代最高順位での指名となった（従来の最高記録はトム・グリーブ（英語版）・ベン・グリーブ親子の6位と2位）[2]。

1巡目全体3位でシカゴ・ホワイトソックスに入団したアンドリュー・ボーンは2021年4月、このドラフトで指名された1217人の中で最初にMLBの試合に出場した（ただし、2020年のMLBドラフトで指名されたギャレット・クロシェより遅かった）。

1巡目指名

= オールスター
= MLB未出場 = 契約せず
順位 選手 チーム 守備位置 学校
1 アドリー・ラッチマン ボルチモア・オリオールズ 2 捕手 オレゴン州立大学
2 ボビー・ウィット・ジュニア カンザスシティ・ロイヤルズ 6 遊撃手 コリービル・ヘリテージ高校（英語版） (TX)
3 アンドリュー・ボーン シカゴ・ホワイトソックス 3 一塁手 カリフォルニア大学バークレー校
4 JJ・ブレデイ マイアミ・マーリンズ 7 外野手 ヴァンダービルト大学 (TN)
5 ライリー・グリーン デトロイト・タイガース 7 外野手 ポール・J・ハガーティ高等学校（英語版） (FL)
6 CJ・エイブラムス サンディエゴ・パドレス 6 遊撃手 ブレスト・トリニティ・カトリック高等学校（英語版） (GA)
7 ニック・ロドロ シンシナティ・レッズ 1 投手 テキサスクリスチャン大学 (TX)
8 ジョシュ・ヤン テキサス・レンジャーズ 5 三塁手 テキサス工科大学
9 シェイ・ランゲリアーズ アトランタ・ブレーブス[補償 1] 2 捕手 ベイラー大学 (TX)
10 ハンター・ビショップ サンフランシスコ・ジャイアンツ 7 外野手 アリゾナ州立大学
11 アレク・マノア トロント・ブルージェイズ 1 投手 ウェストバージニア大学
12 ブレット・ベイティ ニューヨーク・メッツ 5 三塁手 レイク・トラビス高等学校（英語版） (TX)
13 キオニ・カバコ（英語版） ミネソタ・ツインズ 6 遊撃手 イーストレイク高等学校（英語版） (CA)
14 ブライソン・ストット フィラデルフィア・フィリーズ 6 遊撃手 ネバダ大学ラスベガス校
15 ウィル・ウィルソン（英語版） ロサンゼルス・エンゼルス 6 遊撃手 ノースカロライナ州立大学
16 コービン・キャロル アリゾナ・ダイヤモンドバックス 7 外野手 レイクサイド高等学校（英語版） (WA)
17 ジャクソン・ラットリッジ ワシントン・ナショナルズ 1 投手 サンジャッキント大学（英語版） (TX)
18 クイン・プリースター ピッツバーグ・パイレーツ 1 投手 キャリー・グローブ高等学校（英語版） (IL)
19 ザック・トンプソン セントルイス・カージナルス 1 投手 ケンタッキー大学
20 ジョージ・カービー シアトル・マリナーズ 1 投手 イーロン大学（英語版） (NC)
21 ブレイデン・シューメイク（英語版） アトランタ・ブレーブス 6 遊撃手 テキサスA&M大学
22 グレッグ・ジョーンズ タンパベイ・レイズ 6 遊撃手 ノースカロライナ大学ウィルミントン校（英語版）
23 マイケル・トグリア コロラド・ロッキーズ 3 一塁手 カリフォルニア大学ロサンゼルス校
24 ダニエル・エスピーノ クリーブランド・インディアンス 1 投手 ジョージアプレミアアカデミー (GA)
25 コディ・ホージー（英語版） ロサンゼルス・ドジャース 5 三塁手 テュレーン大学 (LA)
26 ブレイク・ウォルストン アリゾナ・ダイヤモンドバックス[補償 2] 1 投手 ニューハノーバー高等学校（英語版） (NC)
27 ライアン・ジェンセン シカゴ・カブス 1 投手 カリフォルニア州立大学フレズノ校
28 イーサン・スモール ミルウォーキー・ブルワーズ 1 投手 ミシシッピ州立大学（英語版）
29 ローガン・デビッドソン（英語版） オークランド・アスレチックス 6 遊撃手 クレムゾン大学 (SC)
30 アンソニー・ボルピー ニューヨーク・ヤンキース 6 遊撃手 デルバートンスクール（英語版） (NJ)
31 マイケル・ブッシュ ロサンゼルス・ドジャース[補償 3] 4 二塁手 ノースカロライナ大学チャペルヒル校
32 コリー・リー ヒューストン・アストロズ 2 捕手 カリフォルニア大学バークレー校

補償ラウンド

前年にクオリファイング・オファーを拒否されて規定の条件を満たした球団に指名権が与えられた。

順位 選手 チーム 位置 学校
33 ブレナン・マローン アリゾナ・ダイヤモンドバックス[補償 4] 1 投手 IMGアカデミー (FL)
34 ドレイ・ジェイムソン アリゾナ・ダイヤモンドバックス[補償 5] 1 投手 ボール州立大学 (IN)

戦力均衡ラウンドA

前年のドラフトで戦力均衡ラウンドBの指名権があった7球団に指名権が与えられた[3]。

順位 選手 チーム 守備位置 学校
35 キャメロン・マイスナー（英語版） マイアミ・マーリンズ 7 外野手 ミズーリ大学コロンビア校
36 J.J.ゴス（英語版） タンパベイ・レイズ 1 投手 サイプレスランチ高等学校（英語版） (TX)
37 サミー・シアニ（英語版） ピッツバーグ・パイレーツ[補償 6] 7 外野手 ウィリアム・ペン・チャータースクール（英語版） (PA)
38 T.J.シッケマ（英語版） ニューヨーク・ヤンキース[トレード 1] 1 投手 ミズーリ大学コロンビア校
39 マット・ウォールナー ミネソタ・ツインズ 7 外野手 南ミシシッピ大学（英語版）
40 セス・ジョンソン（英語版） タンパベイ・レイズ[トレード 2] 1 投手 キャンベル大学 (NC)
41 デービス・ウェンゼル（英語版） テキサス・レンジャーズ[トレード 3] 5 三塁手 ベイラー大学 (TX)

その他注目選手

巡目 順位 選手 チーム 守備位置 学校
2 55 カイレン・パリス ロサンゼルス・エンゼルス 6 遊撃手 フリーダム高等学校（英語版）
2 68 グレイ・ケッシンジャー（英語版） ヒューストン・アストロズ 6 遊撃手 ミシシッピ大学
2 69 マシュー・ルーゴ（英語版） ボストン・レッドソックス 6 遊撃手 カルロス・ベルトラン・
ベースボールアカデミー (PR)
2B 75 ドミニク・フレッチャー アリゾナ・ダイヤモンドバックス 7 外野手 アーカンソー大学
3 98 マイケル・ハリス2世 アトランタ・ブレーブス 7 外野手 ストックブリッジ高等学校（英語版）
3 102 ライアン・ペピオ ロサンゼルス・ドジャース 7 投手 バトラー大学（英語版）
5 165 ケン・ウォルディチャック ニューヨーク・ヤンキース 7 投手 セントメアリーズ大学カリフォルニア校（英語版）
5 166 ハンター・ブラウン ヒューストン・アストロズ 7 投手 ウェイン州立大学
6 175 コディ・ブラッドフォード テキサス・レンジャーズ 7 投手 ベイラー大学
6 188 コルビー・ホワイト タンパベイ・レイズ 7 投手 ミシシッピ州立大学
7 175 ダリウス・バインズ アトランタ・ブレーブス 7 投手 カリフォルニア州立大学ベーカーズフィールド校
8 252 DJ・ハーツ シカゴ・カブス 7 投手 テリー・サンフォード高等学校
11 252 アンソニー・マルドナード マイアミ・マーリンズ 7 投手 ベスーン・クックマン大学
11 345 オリバー・ダン ニューヨーク・ヤンキース 7 三塁手 ユタ大学

関連項目

脚注

補償

  1. ^ 2018年のMLBドラフトでカーター・スチュワートと契約できなかったため
  2. ^ 2018年のMLBドラフトでマット・マクレインと契約できなかったため
  3. ^ 2018年のMLBドラフトでJ.T.ギンと契約できなかったため
  4. ^ ワシントン・ナショナルズがパトリック・コービンと契約したため
  5. ^ ロサンゼルス・ドジャースがA.J.ポロックと契約したため
  6. ^ 2018年のMLBドラフトでガナー・ホグランドと契約できなかったため

トレード

  1. ^ 2019年1月21日にソニー・グレイとのトレードでシンシナティ・レッズから当指名権とシェド・ロング・ジュニアを獲得した
  2. ^ 2018年12月21日にテキサス・レンジャーズも絡む三角トレードでオークランド・アスレチックスから当指名権などを獲得した
  3. ^ 2018年12月16日にアレックス・クラウディオとのトレードでミルウォーキー・ブルワーズから当指名権を獲得した

出典

  1. ^ “Red Sox owe $12 million in luxury tax, showing why they'd want to shed payroll”. NBCスポーツ (2018年12月16日). 2021年4月25日閲覧。
  2. ^ “MLB father-son duos drafted in 1st round”. MLB.com (2020年6月11日). 2021年4月25日閲覧。
  3. ^ “2019 MLB Draft Competitive Balance rounds set”. MLB.com (2018年11月20日). 2021年4月25日閲覧。

外部リンク

  • 2019 MLB Draft details announced
  • 2019 MLB draft -- Picks and analysis
  • 2019 Baseball Draft by Baseball Almanac
  • 2019 MLB Draft Picks With Famous Relatives, Big League Ties
  • 表
  • 話
  • 編
  • 歴
2019年MLBドラフト1巡目指名選手