言葉にできない

曖昧さ回避 この項目では、オフコースのシングル曲について説明しています。小松未歩の楽曲については「謎 (曲)」を、坂本真綾の楽曲については「菫/言葉にできない」をご覧ください。
言葉にできない
オフコースシングル
初出アルバム『over』
B面 君におくる歌
リリース
規格 7"シングルレコード
ジャンル
時間
レーベル EXPRESS ⁄ TOSHIBA EMI
作詞・作曲 小田和正
プロデュース オフコース
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間37位(オリコン
  • 登場回数8回(オリコン)
  • オフコース シングル 年表
    • 言葉にできない
    • (1982年 (1982)
    over 収録曲
    哀しいくらい
    (B-2)
    言葉にできない
    (B-3)
    心はなれて
    (B-4)
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    言葉にできない」(ことばにできない)は、オフコースの楽曲である。1982年2月1日に通算23枚目のシングルとして発売された。

    解説

    「言葉にできない」、「君におくる歌」両曲ともアルバム『over』[2]からのシングルカット曲で、アルバム収録曲と同内容。

    「言葉にできない」は、「Off course Concert 1982 “over”」[3]の最終公演地日本武道館での10日間連続公演最終日の6月30日と1989年2月26日に東京ドームで行われた“The Night with Us”で、小田和正が涙で声を詰まらせ、歌えなくなったことがある。“over”ツアーの武道館公演では曲の後半部分で映画『ひまわり』[4]の中の、一面に広がるひまわり畑のシーンがスクリーンに映された。このアイデアについて小田は「まさに言葉にできないほどの、圧倒的な花の映像が欲しかったので、映画の版権の一部を買い取って武道館一面、ひまわりで埋めたんだ」と、後のインタビューで答えていた。フェードアウト直前に解散を示唆する「We are over,thank you」のナレーションが収録され("Thank you"は2度ナレーションされていされている)、武道館公演ではひまわり畑のシーンにこのライブの前に発売されたアルバム“We are”, “over”, “I love you”(順に1980年、1981年、1982年)のタイトルが投影された。

    この曲の制作過程について、小田は『たしかなこと』でのインタビューの中で以下の通りに答えている[5]

    「アルバム作ってて、“もう1曲核になる曲が欲しいな”って思って、で、みんなが帰った後、ひとり残ってね。確か、渋谷の『マック・スタジオ』だったと思うけど」

    「何しろ“ラララ”でいこうというのはアイデアとしてあって。ただ、そこにたどり着くまでの過程があって。歌なんてもしかしたら、“歌詞がないほうが強いんじゃないか?”って思ったのかな。その前段階で、“歌詞、書くのイヤだな”って、そう思ってたのが、だんだん“歌詞がないほうが…”ってなったいったのかな。いや、ともかく“ラララ”って歌っているうちに、“このままのほうがシンプルで強い”って確信してったんだよ。ちょうどそれが当時の、バンドのテーマだったから」 「循環コードを弾きながら、“ラララ”って、歌いながらメロディをちょっとずつ直していったんだと思う。“ラララ”のあと、“言葉にできない”が先か“悲しくて”が先か、どっちか忘れたけど、このふたつが前後して浮かんだと思うんだよ。とにかく、そこのブロックが最初に出来たのは覚えている。“言葉にできない”って歌詞と“ラララ”っていうのはとても辻褄が合うじゃない?」 「そしたら、“悲しくて”だけじゃなく、“悔しくて”っていうのも“言葉にできない”や“ラララ”とも辻褄が合う。で、途中で、“否定的な、暗いまま終わるのはイヤだな”っていうことで“嬉しくて言葉にできない”という、“それで締めればいいんだ”みたいな。そう思いついたときに“ああ、そうか、これで解決。ハッピー、ハッピー!”って、この展開は素晴らしいな、とね」

    「君におくる歌」は、後に鈴木がアルバム『FORWARD[6]にてセルフ・カヴァーしている。

    収録曲

    SIDE A

    1. 言葉にできない (6'21")
      作詞・作曲・ストリングス編曲 : 小田和正、編曲 : オフコース

    SIDE B

    1. 君におくる歌 (4'36")
      作詞 : 鈴木康博大間仁世、作曲 : 鈴木康博、編曲 : オフコース

    スタッフ

    カヴァー

    タイアップ

    1999年に明治生命保険(当時。現・明治安田生命保険)のCMソングとして小田自身がセルフ・カヴァーし、アルバム『LOOKING BACK 2[7]に収録された。ソロ以降、ステージで幾度ととなく歌われ、コンサートの重要なレパートリーの一つとなっている。2014年1月度の日本レコード協会発表にてフル配信50万ダウンロードに認定された。1980年代初出の作品によるフル配信50万DL達成は、本作と、久保田利伸『Missing』、プリンセス・プリンセス『M』、TM NETWORKGet Wild』、米米CLUB浪漫飛行』5例のみである。

    2003年にテレビ東京系アニメ『ソニックX』の挿入歌として、『言葉にできない』に収録されたヴァージョンが使用された[8]

    2014年7月1日より、金沢シーサイドライン鳥浜駅(新杉田方面)、並木中央駅(金沢八景方面1番線)、八景島駅(新杉田方面)、金沢八景駅(1番線)で駅メロディとして流されている[9]。詳細は、横浜シーサイドライン金沢シーサイドライン#発車メロディを参照。

    2016年にテレビ東京系アニメ『プリパラ』の挿入歌として、『LOOKING BACK 2[7]に収録されたヴァージョンが使用された[10]

    脚注

    [脚注の使い方]

    出典

    1. ^ RIAJ 2016年4月度
    2. ^ 『over』 1981年12月1日発売 LP:ETP-90150
    3. ^ 「Off course Concert 1982 “over”」 1月22日-6月30日 全69公演
    4. ^ 1970年公開イタリア映画 監督:ヴィットリオ・デ・シーカ 主演:マルチェロ・マストロヤンニソフィア・ローレン
    5. ^ 小貫信昭著 2005年3月18日初版 ソニー・マガジンズ
    6. ^ FORWARD』 2004年12月8日発売 CD:TOCT-25563
    7. ^ a b LOOKING BACK 2』 2001年5月16日発売 CD:FHCL-2018
    8. ^ アニメ『ソニックX』第26話(2003年9月28日放送。テレビ放送、web配信、海外へのアニメ動画サイト(KissAnimeなどを含む)版のみ使用、ビデオ・DVD版、キッズステーション版ではBGMが「光る道」のインストバージョンに差し替えられている)
    9. ^ シーサイドライン全駅が発車メロディーに変わる (PDF) - 横浜シーサイドライン、2014年6月23日、2014年6月25日閲覧
    10. ^ アニメ『プリパラ』第95話(2016年5月10日放送。TV放送時のみ使用、セル&レンタルDVDではBGMが2001年宇宙の旅のテーマ曲に差し替えられている)

    外部リンク

    • 言葉にできない - Discography
    シングル
    エキスプレス ⁄ 東芝EMI
    (1969年 (1969) – 1982年 (1982)
    エキスプレス ⁄ ファンハウス
    (1984年 (1984)
    ファンハウス
    (1985年 (1985) – 1989年 (1989)
    ボックス・セット
    アルバム
    オリジナル
    エキスプレス ⁄ 東芝EMI
    エキスプレス ⁄ ファンハウス
    ファンハウス
    ベスト
    公認
    • SELECTION 1973-78(1978年5月5日 (1978-05-05)
    • SELECTION 1978-81(1981年9月1日 (1981-09-01)
    • IT'S ALL RIGHT OFF COURSE SELECTION III 1984-1987(1987年7月5日 (1987-07-05)
    非公認
    • YES-YES-YES(1983年11月3日 (1983-11-03)
    • BEST COLLECTION(1985年8月31日 (1985-08-31)
    • BEST NOW OFF COURSE(1987年1月22日 (1987-01-22)
    • スーパー・ベスト30 さよなら(1989年1月25日 (1989-01-25)
    • バラード(1989年1月25日 (1989-01-25)
    • アコースティック(1989年1月25日 (1989-01-25)
    • レア(1989年1月25日 (1989-01-25)
    • SELECTION SUZUKI(1989年1月25日 (1989-01-25)
    • SELECTION ODA(1989年1月25日 (1989-01-25)
    • 君住む街へ 1984→1988(1989年2月1日 (1989-02-01)
    • SUMMER JUNCTION BEST FROM OFF COURSE(1989年6月7日 (1989-06-07)
    • スーパーベスト(1990年9月5日 (1990-09-05)
    • OFF COURSE Singles(1998年3月28日 (1998-03-28)
    • Off Course GREATEST HITS 1969-1989(1998年5月21日 (1998-05-21)
    • i(ai)(2006年12月6日 (2006-12-06)
    • ever(2015年12月16日 (2015-12-16)
    ライブ
    ボックス・セット
    関連人物
    関連項目
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