肉体美

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肉体美
Body Beautiful
スチル写真。左から斎藤達雄、飯田蝶子坂本武日守新一
監督 小津安二郎
脚本 伏見晃
小津安二郎
出演者 斎藤達雄
飯田蝶子
撮影 茂原英雄
製作会社 松竹蒲田撮影所
配給 松竹キネマ
公開 日本の旗 1928年12月1日
上映時間 54分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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肉体美』(にくたいび)は、1928年(昭和3年)12月1日公開の日本映画である。松竹キネマ製作・配給。監督は小津安二郎モノクロスタンダードサイレント、54分。

小津が最初に批評家たちの注目を集めた作品で[1]、ナンセンスの下品さを脱していると一般の間でも好評だった。初回興行は電気館。川喜多記念映画文化財団に脚本が現存する[2]が、ネガ原版・上映用プリントは現存していない。

あらすじ

失業中で恐妻家の一郎は、家事や使い走りをするだけでなく、貧弱な体格にもかかわらず、画家の妻の絵のモデルにもなっている。金持ちのパトロン・大倉が進行具合を見に来て、一郎の前で妻と馴れ馴れしくして侮辱する。恨みに燃えた一郎は、その後一生懸命に絵の勉強を始める。展覧会が近づき、妻は砲丸投げの選手をしている学生・遠山をモデルに出品作を描くが、一郎もバーのマダムのために絵を描くことになる。やがて妻の絵が完成し、会場に運ばれることになったが、一郎の描いた絵も妻の絵と一緒に包まれて会場に出品されてしまう。審査が終わり、一郎の家に新聞記者が知らせを持ってやって来たが、入選したのは妻の方ではなく一郎の描いた絵だった。それ以来、妻は絵筆を捨てて従順になり彼のモデルになる[3]

スタッフ

キャスト

脚注

  1. ^ 『日本映画作品全集』、キネマ旬報社、1973年、p.187
  2. ^ 小津安二郎『小津安二郎全集 上』、井上和男(編) 、新書館、2003年、p.697。
  3. ^ 『小津安二郎を読む 古きものの美しい復権』、フィルムアート社〈本の映画館 ブック・シネマテーク〉、1982年、p.39
  4. ^ a b スチル写真より

外部リンク

小津安二郎 監督作品
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