塩素酸カルシウム

塩素酸カルシウム
識別情報
CAS登録番号 10017-74-3 チェック
PubChem 24978
EC番号 233-378-2
RTECS番号 FN9800000
特性
化学式 Ca(ClO3)2
モル質量 206.98 g/mol
外観 白色の固体
密度 2.71 g/cm3(二水和物)
融点

325 °C, 598 K, 617 °F

への溶解度 209 g/100mL (20℃)
構造
結晶構造 単斜晶系(二水和物)
関連する物質
その他の陽イオン 塩素酸マグネシウム(中国語: 氯酸镁
塩素酸ストロンチウム
塩素酸バリウム
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

塩素酸カルシウム(えんそさんカルシウム、Calcium chlorate)は、化学式 Ca(ClO3)2で表される無機化合物。カルシウム塩素酸塩で、強い酸化性を有する。水には易溶。花火の材料などとして用いられる。

性質

二水和物は単斜晶系の無色の結晶で、水に対する溶解度は大きく潮解性を持つ。エタノールおよびアセトンにも可溶である。

二水和物は100℃で溶融するがさらに加熱すると結晶水を失い、酸素を放出して分解する。

合成

水溶液中に水酸化カルシウムを懸濁させて、加熱しながら塩素ガスを吹き込むと不均化により目的物が生成し、結晶が析出する[1]

6 Ca ( OH ) 2   + 6 Cl 2 Ca ( ClO 3 ) 2   + 5 CaCl 2   + 6 H 2 O {\displaystyle {\ce {6Ca(OH)2\ + 6 Cl2 -> Ca(ClO3)2\ + 5CaCl2\ + 6 H2O}}}

水溶液からは76℃以下では二水和物、以上では無水物が析出する。

法規制

GHSにおける酸化性固体(区分2)に該当し、各国で貯蔵や運搬に規制がある(国連番号1452)。日本では船舶安全法航空法によってGHSに基づく規制があり、また消防法に基づく危険物第1類および毒物及び劇物取締法に基づく劇物に指定されている。

脚注・参考文献

  1. ^ 『化学大辞典』 共立出版、1993年

関連項目

二元化合物
  • Ca3As2
  • CaB6
  • CaBr2
  • CaC2
  • CaCl
  • CaCl2
  • CaF2
  • CaH2
  • CaI2
  • Ca(N3)2
  • Ca3N2
  • CaO
  • CaO2
  • CaP
  • Ca3P2
  • CaS
  • CaSe
  • CaSi
  • CaSi2
  • CaTe
三元化合物
  • Ca(AlO2)2
  • Ca3(AsO4)2
  • Ca3(BO3)2
  • Ca(BrO3)2
  • Ca(ClO)2
  • Ca(ClO3)2
  • Ca(ClO4)2
  • CaCN2
  • Ca(CN)2
  • CaCO3
  • CaC2O4
  • CaCrO4
  • CaCr2O7
  • Ca(IO3)2
  • Ca(MnO4)2
  • Ca(NO2)2
  • Ca(NO3)2
  • Ca(OH)2
  • Ca2P2O7
  • Ca3(PO4)2
  • CaSeO4
  • CaSiO3
  • CaSO3
  • CaSO4
  • CaTiO3
四元・五元化合物
  • Ca(CH3COO)2
  • Ca(HCO3)2
  • Ca(HCOO)2
  • CaHPO4
  • Ca(H2PO4)2
  • Ca(HSO3)2
  • Ca(HSO4)2
  • Ca(OCN)2
  • Ca(SCN)2
  • CaCl(OH)2
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