ハワード・スターク
ハワード・スターク(Howard Stark)は、マーベル・コミックが出版するコミック作品に登場するキャラクターである。“スターク・インダストリーズ”の創設者であるこのキャラクターは、アイアンマンをフィーチャーした物語と、キャプテン・アメリカをフィーチャーした物語に深く関わる人物として描かれる。
Howard Stark | |
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出版の情報 | |
出版者 | マーベル・コミック |
初登場 | 『アイアンマン』第28号(1970年8月) |
クリエイター | アーチー・グッドウィン ドン・ヘック |
作中の情報 | |
フルネーム | ハワード・アンソニー・ウォルター・スターク[1] |
種族 | 人間 |
出身地 | ニューヨーク州タイオガ郡・リッチフォード |
所属チーム | スターク・インダストリーズ S.H.I.E.L.D. |
サポート・ キャラクター | アイアンマン キャプテン・アメリカ |
能力 |
発行履歴
キャラクター経歴
その他のバージョン
MCU版
『マーベル・シネマティック・ユニバース』(MCU)では、年代ごとに配役が異なっており、壮年期以降は主にジョン・スラッテリーが演じ、日本語吹替を仲野裕が担当。若年期はドミニク・クーパーが演じ、日本語吹替を野島裕史(若年期)、野島昭生 [2]担当している。
本項は、“アース616”(正史の宇宙)におけるハワードを主軸として表記する。
キャラクター像
“スターク・インダストリーズ”の創始者にして、“S.H.I.E.L.D.”創設者兼幹部の一人でもあった天才発明家。腕利きの航空機パイロットでもある。スターク社を創業して間もない第二次世界大戦中、マンハッタン計画に参加し、原子爆弾を生み出したと言われ、“戦略科学予備軍SSR”にも技術提供者として参加協力していた。そのため、スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ(初代)やペギー・カーター、バッキー・バーンズたちとも深く信頼し合う戦友であった。
若い頃は快活なプレイボーイであり、戦後のプライベートではマリア・スタークと出会って結婚し、一人息子のトニー・スタークをもうけたが、彼からは「“真の愛国者”と尊敬している」と公言され、度々話題に出されてはいるものの、「仕事や研究の邪魔者扱いし、寄宿学校へ無理矢理自分を押し付けた冷たい父親」と嫌われるほどのその関係は良好ではなかった。現代においては故人である。
『ホワット・イフ...?』版
- ハワード・スターク(アース82111)
- “アース82111”におけるハワード。SSRの一員としてペギー・カーター/キャプテン・カーターやスティーブ・ロジャースたちをサポートするなど、基本的なステータスは正史の大戦中のハワードと同等だが、開発した武装や、ジョン・フリンの部下となっている点が正史と異なっている。
能力
万国博覧会において披露した重力展開技術や、“キャプテン・アメリカの盾”をはじめとするスティーブ/キャプテン・アメリカの装備と“ハウリング・コマンドーズ”たちの武装各種も開発するなど、若い頃から発明家としての技能は“アメリカで最高の機械工学士”を自称するに相応しいほど非常に優れており、また、航空機操縦における腕もペギーの折り紙付きであるほど確かなものを持っていた。
各作品での描写
マーベル・スタジオ作品
- 『アイアンマン2』
- 本作では壮年期におけるハワードが本格的に登場する。1960年代に、アントン・ヴァンコと共に“アーク・リアクター”の研究開発に携わったが、結局スパイ容疑で追放し、リアクターの研究が停滞してしまったことが明かされた。そして1974年のスターク・エキスポ時に、「自身の代では無理だったが、お前にならできる」と、未来のトニーへアーク・リアクター研究を託すメッセージフィルムを残した。このフィルムを観たトニーは、父への想いが若干和らぎ、奮い立つ。
- 『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』
- 本作では若年期の彼が登場する。万国博覧会では重力展開技術を披露し、SSRの“スーパーソルジャー計画”ではスティーブの強化成功を見届け、彼が単独でバッキーたちの救出に向かおうとした際には、頼み込んできたペギーも乗せた自家用機を飛ばし、高射砲の弾幕の中を掻い潜りながら敵地まで送り届けた。
- その後は、スティーブやハウリング・コマンドーズたちの装備も開発し、戦後は消息不明になったスティーブの捜索を行うが、発見できず、その代わりに海中に没した“テッセラクト”を発見した。
- 『エージェント・カーター』
- 本作では若年期の彼がラストシーン直前に登場。ジョン・フリン以上の立場にいるようで、自身の邸宅から彼に電話をかけ、「“伝言できて光栄です。あなたはS.H.I.E.L.D.創設のため、ワシントンD.C.に異動になりました”とペギーに伝えろ」と指示した。ミッドクレジット・シーンでは、プールサイドでティモシー・デューガンに彼が見つめている2人の女性を「ビキニを着たフランス人」と話す。
- 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』
- 本作においては、トニーの“B.A.R.F.”のデモンストレーションや監視カメラの映像内に老年期の彼が登場し、死亡の真相が明示される[注釈 1]。
- B.A.R.F.のデモンストレーションでは、1991年12月16日に若い頃のトニーといがみ合ってから、“超人血清”を持ってペンタゴン経由でバハマへ出張するために出かける(トニーの)思い出の再現ホログラムとして登場し、同日の夜に自動車で走行していたロングアイランドの森林道路で、洗脳状態のウィンター・ソルジャー(バッキー)に襲撃されて血清を奪われた後、襲撃者の正体がバッキーである事に気付き、「バーンズ軍曹」と呟いた直後に撲殺された[3]。
- 『アベンジャーズ/エンドゲーム』
- 本作では壮年期で、トニーの父親になる直前の彼が登場する[注釈 2]。“キャンプ・リーハイ”の地下で、2023年からタイムトラベルしてきたトニーと対面。彼を未来からやってきた実の息子と知らずに、自身が近々父親になる心境や願望を語り、「会えて良かった」と声をかけられるとトニーと別れ、自分を迎えに来たエドウィン・ジャーヴィスに「(あの男と)何処かで会ったか?」と問いかける。
『アイアンマン』や『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』・『スパイダーマン:ホームカミング』では、新聞の写真や壁面に描かれた肖像画のみ登場する[注釈 3]。
- 『ホワット・イフ...?』
-
- シーズン1第1話
- 本作ではアース82111におけるハワードが若年期の姿で登場。スーパーソルジャー計画時にスティーブが撃たれたことで、リアクターを操作してペギーを超人兵士に強化させ、テッセラクト回収の提案をフリンに却下されることもあったが、ペギーにキャプテン・カーターの装備一式を、スティーブにヒドラ・ストンパー・アーマー”を提供し、自軍の活躍に大きく貢献した。
- また、ペギーとスティーブの仲が深まりつつあったところにバッキー・バーンズと割って入るだけでなく、ハウリング・コマンドーズに同行して“クラーケン城”に乗り込んだクライマックスで一度スティーブと共に失われたと思われたヒドラ・ストンパー・アーマーが登場すると、「見ろ、(ヒドラ・ストンパーが)壊れてない!」と喜んだり、“ヒドラの英雄”を止めるために操作しようとした装置のドイツ語を読めずに困惑して「ヘディ・ラマーにドイツ語を習いそびれた」と呟くなど、コミカルな振る舞いも複数見せた。
- シーズン2 第2話
『エージェント・カーター』(マーベル・テレビジョン版)
その他のメディア
脚注
注釈
参考
- ^ S.H.I.E.L.D. (vol. 2) #1. Marvel Comics.
- ^ テレビ朝日版
- ^ ビジュアル・ディクショナリー 2019, p. 33
参考文献
- 『マーベル・スタジオ・ビジュアル・ディクショナリー』デアゴスティーニ・ジャパン、2019年。ISBN 978-4-8135-2270-6。
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