シンコペーション
シンコペーション(英語: syncopation、切分法)とは、西洋音楽において、拍節の強拍と弱拍のパターンを変えて独特の効果をもたらすことを言う[1]。主に、弱拍の音符を次の小節の強拍の音符とタイで結ぶ、強拍を休止させる、弱拍にアクセントを置く、の3つの方法がある[2]。アクセントを前にずらすシンコペーションの場合には、俗語として「食う」と表現する場合もある[3]。
概説
たとえば、ある小節の弱拍(裏拍)から、小節線と、次の小節の最初に置かれる強拍までタイによりひとつの音としてつながっていれば、それはシンコペーションのリズムである。このとき、後の小節の最初の強拍が、つながった音のはじめまでさかのぼって移動すると考えられることがある。
同じように、4拍子の小節の弱拍である2拍目から中強拍である3拍目にひとつの音としてつながっていれば、これもシンコペーションのリズムである。このとき、中強拍が2拍目にさかのぼって移動すると考えられることがある。
同じように、ある拍の後半から、次の拍にひとつの音としてつながっていれば、これもシンコペーションのリズムである。このとき、拍が次の拍の頭から音の最初にさかのぼって移動すると考えられることがある。
より細かいリズムにおいても同様に考えられる。このとき、拍が次の拍の頭から音の最初にさかのぼって移動すると考えられることがある。
拍の移動については、このように前に移動すると考えるのが通常であるが、あるシンコペーションでない2つの音が、それぞれその音の半分の長さだけ遅れて発音されたためにシンコペーションとなったようなリズムの場合に、拍が後ろに移動すると考えることがある。このとき、拍が次の拍の頭から音の最初にさかのぼって移動すると考えられることがある。
シンコペーションの効果について、音楽プロデューサーの亀田誠治は自身がホストを務めた亀田音楽専門学校(NHK Eテレ)にて「メロディーが前の小節に『食い』込むことで躍動感が生まれ、ウキウキとかワクワクといった気持ちにさせる効果がある」と説明している[3]。
シンコペーションの例
- ラグタイム(Maple Leaf Rag)
- ルロイ・アンダーソン「シンコペイテッド・クロック」
- モーツァルト「ピアノ協奏曲第20番」第1楽章
脚注
関連項目
- バックビート
- 弱起(アウフタクト)
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