ザカリア

曖昧さ回避 この項目では、新約聖書の登場人物について説明しています。イタリアの貴族については「ザカリア家」を、その他の用法については「ザカリヤ」をご覧ください。
聖ザカリア
天使ガブリエルがザカリアに告げる(フランス、15世紀)
大祭司
崇敬する教派 カトリック教会、正教会
記念日 11月5日(カトリック)
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ザカリアは、新約聖書ルカ福音書1章などに登場する人物。ザカリヤザハリヤとも表記する。ユダヤの名ゼカリアに対応する。ルカ福音書によれば、ヘロデ大王のときアビヤ組の祭司、妻はエリサベトで、アロンの家の娘、すなわち祭司家系の出であった(ルカ福音書1章5節)、この2人から洗礼者ヨハネが生まれた(同1章13-17節)。同書1章68節から79節にある予言的な讃美「ベネディクトゥス・ドミヌス・デウス」が彼に帰せられている。

聖書の記述

ルカ福音書によると、ザカリアとエリサベトは老年に達しており子がなかった。ある日、ザカリヤが祭司の務めを行いエルサレム神殿で香を焚いていると、天使ガブリエルが来て、ヨハネの誕生とその将来を予言した。ザカリアはこれを信じなかったため、ヨハネが誕生するまで口がきけないようにされた。

やがて不妊だったエリサベトに男の子が生まれ、割礼と命名を行う日である誕生第8日目が来た。いまだ口の利けなかったザカリヤは、子の名を問われ「その名はヨハネ」と書き板に記した。するとザカリアはたちまち口が利けるようになり、メシアとその備えをするものについての予言を行い、神を褒め称えた。

またキリスト教の伝承では、聖母マリアが3歳のとき、大祭司を務めており、神殿に奉献されたマリアを受けたという。詳しくは生神女進堂祭を参照。

クルアーンの記述

クルアーン「マルヤムの章」にもザカリヤ (Zakariya) の名で登場し、祭司または預言者として描かれる。クルアーンでは、老年で子がないとき神に祈り、ヤヒヤーという息子を授かったとされる[1]

脚注

  1. ^ http://www.isuramu.net/kuruan/19.html[リンク切れ]

関連項目

福音書
使徒行伝
書簡&ヨハネの黙示録
  • パトモスのヨハネ(英語版)
  • 二人の証人(英語版)
  • : 斜体 は預言者としての立場には異論がある人物を示す
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