クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー

クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー(全国大会)フランス語:La Coupe du Monde de la Pâtisserie、世界パティスリーまたはパティスリー世界大会)とは、パティシエがパティスリー(洋菓子製菓)の技術を競う国際大会のひとつ。

国際外食産業見本市

2年に1度、フランスリヨンで開催されるイベント。食に関係する業界(レストラン・製菓・製パン・器具)の業者や従事する人間が一堂に集まる展示会。

さまざまな製造器具のデモンストレーションなどが行われ、製造業務に従事するパティシエシェフなどの注目を集める。

世界大会

国際外食産業見本市では、様々な世界大会が開催され賑わいをみせる。

クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー
本記事で説明。
ボキューズ・ドール国際料理コンクール
ポール・ボキューズによって設立されたフランス料理コンクール
モンディアル・デュ・パン
若手パン職人を対象にパン製作に関する技術を競う。見た目や味ばかりではなく、栄養面からも評価される。
インターナショナル・カゼウス・アワード
チーズに関する知識と技能を競う。

クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー

パティシエの世界大会として知られるこのイベントは歴史が深く、第1回開催が1989年であり、2017年で第15回目。日本の製菓業界の人間でこのクープ・デュ・モンドで初優勝を獲得したのは1991年の第2回大会(メンバーは杉野英実、安藤明、林雅彦)。洋菓子はその名の通り、国外発祥の菓子であり和菓子とは製造過程が全く異なるが、日本人の洋菓子に関する技術力の集大成を見せる場として毎大会、日本の応援団に支えられながら日々の努力を披露する。

各国の代表選手3名が、氷細工・チョコレート細工・アメ細工の三部門を10時間という制限時間内チームで競い合い、総合得点で優勝を目指す。

氷彫刻

アントルメグラッセと氷の彫刻の技術を競い合う。グラスとはフランス語で氷の意味で、アントルメグラッセは冷やした菓子(特にアイス)を指す。

2021年大会以降、氷彫刻は廃止され、チョコレートブロックを彫刻している。

チョコレート

チョコレート細工と彫刻、チョコレートを使ったアシエット・デセール(皿盛りデザート)をつくる。パティシエにとってチョコレートは扱いが難しい材料の一つで、テンパリング(温度管理)・見た目・甘さなどの味覚・食感など注意を払う箇所が多々ある。また、各国特有の食材をひとつ用いることとなっている。2021年大会以降は、アシエット・デセールは、レストラン・デザートに名称が変更され、より繊細でサービスを含めた技術が求められている。

アメ

飴細工とアントルメショコラ(チョコレートケーキ)で競い合う。2021年大会以降、アントルメショコラは、チョコレートの味わいをメインとしたとしたシェア・デザートという名称に変更されている。

優勝チーム

日本チーム歴代選手と順位

  • 1989年 加藤信、望月完次朗、小林春夫
  • 1991年 優勝 杉野英実、安藤明、林雅彦
  • 1993年 稲村省三、横田秀夫、大野龍男
  • 1995年 第2位 柳正司、及川太平、後藤順一
  • 1997年 第3位 辻口博啓、花口庄太郎、及川太平
  • 1999年 第4位 堀江新、山本光二、五十嵐宏
  • 2001年 第2位 五十嵐宏、朝田晋平、福田雅之
  • 2003年 第2位 寺井則彦、松島義典、野島茂
  • 2005年 第4位 金子浩、栗本佳夫、櫻智行
  • 2007年 優勝 藤本智美、市川幸雄、長田和也
  • 2009年 第4位 若林繁、林正明山本健
  • 2011年 第4位 中山和大、鍋田幸宏、垣本晃宏
  • 2013年 第2位 赤崎哲朗、冨田大介、森山康
  • 2015年 第2位 中山和大、德永純司、杉田晋一
  • 2017年 第2位 駒居崇宏、植﨑義明、山本隆夫
  • 2019年 第2位 伊藤文明、西山未来、小熊亮平
  • 2021年 第2位 塚田悠也、原田誠也、赤羽目健悟
  • 2023年 優勝 鈴鹿成年、高橋萌、柴田勇作

外部リンク

  • 国際外食産業見本市公式サイト(フランス語)
  • Coupe du Monde de la Pâtisserie - 公式サイト
  • クープ・デュ・モンド日本ウェブサイト
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