クーコリ

オンドルソフの聖アドリアンのイコン。大スヒマ修道士が着用する黒いクーコリを着用している。

クーコリロシア語: куколь, 英語: koukoulion, or kukol)とは、正教会における最上位格の修道士(大スヒマ修道士)によって着用される帽子である。額・胸・両肩・背中の5箇所に十字架が付けられている。

ロシア正教会首座主教であるモスクワ総主教は、大スヒマ修道士への祝福の有無に関らず、頂きの部分に十字架を付けた白いクーコリを着用する[1]。モスクワ総主教の着用する白いクーコリの頭頂部の十字架は、自動車に乗る際などに折り畳めるようになっている[2]

グルジア正教会の首座主教であるグルジアのカトリコス・総主教は、黒いクーコリを着用する[3]

総主教は、聖体礼儀等の奉神礼に際して司祷もしくは陪祷する場合、クーコリに代えてミトラ (宝冠)を着用する。ただし、モレーベンパニヒダなど、祭服を完装する必要の無い奉神礼においては、クーコリを着用して奉神礼に臨む事もある。

脚注

  1. ^ IV. The Patriarch of Moscow and All Russia | The Russian Orthodox Church
  2. ^ [1]、[2]
  3. ^ Koukoulion - OrthodoxWiki

関連項目

出典・外部リンク

  • ロシア正教会 その修道性のあゆみ(PDFファイル) - 日本正教会・西日本主教区セミナー資料
  • 王冠(ミトラ)、円帽子(カミラフカ)、修道帽(クロブーク)、球帽子(スクフィヤ) - 正教会の祭服より。正教時報連載記事。