アビエチン酸

アビエチン酸

(1R,4aR,4bR,10aR)-7-イソプロピル- 1,4a-ジメチル-1,2,3,4,4a,4b,5,6,10,10a- デカヒドロフェナントレン-1-カルボン酸

別称
シルビン酸
識別情報
CAS登録番号 208-173-3
KEGG C06087
  • O=C(O)C1(C2C(C3C(=CC2)C=C(CC3)C(C)C)(CCC1)C)C
特性
化学式 C20H30O2
モル質量 302.44
外観 無色もしくは黄色結晶
融点

139-142

沸点

250(9mmHg)

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

アビエチン酸(Abietic acid)は松脂に含まれる主要な刺激性成分で、ロジンを構成する有機酸(樹脂酸)の代表的なものである。構造的には4つのイソプレン単位からなるイソプレノイドジテルペンの一種である。別名シルビン酸(Sylvic Acid)。

アビエチン酸自体は松脂には含まれておらず、ロジン抽出の際にピマール酸(Pimaric acid)などから変化して生じる。

アビエチン酸自体は弱い接触性アレルゲンであるが、空気で酸化されると強いアレルゲンになる。アルコールアセトン、エーテルなどに溶解する。

商業的には、ガラス質、もしくは一部結晶化された状態で売られている。脂入りはんだフラックスの主要成分である[1]ほか、ラッカーワニス石鹸や樹脂酸金属塩の製造に用いられる。

典拠管理データベース: 国立図書館 ウィキデータを編集
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